ドリーム小説
「あ?なんだって?」

「だから、アニキは強いし、頼りになるし、カッコイイねって話」

みんなとアニキについて話をしていた。
私達の西海の鬼長曾我部元親といえば、絶叫してしまうほど皆から慕われている。
根城であるここにはほとんど男ばっかりなんだけど、そのほとんどがアニキの為なら体を張るような人たち。
近くの町へ行けば、綺麗なお姉さんたちに黄色い声援を送られちゃうし。
皆が皆アニキを慕っている。
勿論私だって。

アニキのいいとこ話をしていたら、アニキがやってきたので。
私達は隠す事もしないで、こうだよ。ってアニキに話をした。

「照れるじゃねぇか、おめぇらよー」

「だって本当の話だし。ねー」

皆に問いかければ皆はそうだって返事を返してくれる。
全員がそう頷くから、アニキは余計に照れ臭そうにしている。

「やることあんじゃねぇのか?やるこたぁちゃんとやっとけよ」

いつまでも井戸端会議をしているな。と軽いお叱りを受けてしまった。
けど、アニキの本気じゃないし、単に照れ臭さを隠したいだけだからそう言うんだよね。
それでもアニキに言われたとあっては、遊んでばかりも居られないからって皆動き出す。

。悪ぃが茶、淹れてくれるか?」

「はーい。ただいま用意しまーす」

私は皆と違って戦えるわけじゃないし、情報集めもできない。
できるのはちょっとした雑用だけ。
他に何かできる事があればいいのだけど、今はこれが精一杯。

「はい。どうぞ。一緒に大福もどうぞ」

「お、すまねぇな」

アニキはほんのちょっとの事でも、全開の笑顔を見せてくれる。
ただのお茶だよ?大福だよ?
きっと他の人なら、普通に「ありがとう」で済むのだろうけど。
アニキは子どもみたいに笑ってくれる。
誰の前でもだよ。
行動が子どもじみているとかじゃなくてさ。
んー上手く言えないんだけど・・・。

「もうすぐだっけ?次の航海・・・」

「ん?あぁそうだな・・・・・好き勝手に暴れている連中がいるって話だからな」

「そっか」

またアニキは海に出るんだ。
そう思うと寂しい。

「アニキ達が帰ってくるまでしっかり留守番をしているからね!」

私はそういうのが精一杯。
行かないでくれ。なんて駄々をこねる事は、子ども以下だ。
別にアニキ達は遊びで航海に出るわけじゃないんだから。
それでも置いていかれるかと思うと、寂しさはある。
普段は風が吹いて髪が悪戯に靡いても、アニキがそばにいれば。
あぁアニキの風だ。とか思って笑ってやり過ごせる。
アニキの側に居るといつも心地良い風が吹くから。
けど、一人きりのときは、その風は身を震わせる冷たさを感じてしまう。

「いつもすまねぇな・・・・」

「え?」

「つまんねぇと思うだろうが、お前がここに居るッて思えば、俺達は何が何でも帰ろうって思えるからよ。
少しの間、我慢してくれや。その分お前が喜びそうなお宝や、土産話を沢山持って帰るからよ」

私の頭にポンとアニキの大きな手が乗った。
わしわしと子どもみたいに撫でられて。
普通なら、子ども扱いするな!って怒りたくなるものだけど。
アニキだからね?
アニキだからそれは許せるんだ。
アニキの大きな手、私は大好きだもん。

「お宝なんていいよ・・・・私は、アニキ達が無事に戻ってきてくれるだけでいいもん」

だから、アニキ。
無茶はしないでね。
できるだけ早く帰ってきてね。
そう言葉にはできないけど、アニキが戻ってくるのを私はいつまでも待っているから。
だって、アニキの側がいいんだ。
だって・・・。





【この人といると安心できる】








10/03/04
19/12/28再UP