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五月○日。晴れ。 今日は天気が良かったので、幸村君と散歩に出かけた。 「お。!いい匂いがするぞ」 「本当だ。なんだろう、美味しそうな匂いだよね」 匂いを辿った先では神社で、作りたてのお稲荷さんが売っていた。 「すまぬ!それを10個くれ!あ〜やはり20個だ!」 店番のおばちゃんは幸村君の登場に驚いたのか、注文の数に驚いたのか。 多分両方だろうと思うけど、驚きを抑えつつ、お稲荷さんを20個包んでくれた。 その20個を持って、邸に戻って、佐助さんと三人で食べた。 油揚げがよく煮込まれていて、中のご飯もただの酢メシじゃなくて味付けがされている。 うん。邸に到着するまでに少し冷めちゃったけど、それでも美味しかった。 私と佐助さんが3つ食べてお腹いっぱいだったけど、幸村君は残り17個平らげた。 五月△日。晴れのち曇り。 女中のお妙さんと一緒に買物に出かけた。 と言っても、私はお妙さんのお手伝いで。 何か手伝えることがあれば、できるだけ手伝うようにしている。 「あら。美味しそうなお団子ですね」 「蒸したてだって」 「では買ってまいりましょうか。幸村様も喜ばれますし」 「そうですね」 とお妙さんは蒸したての団子。今蒸し器の中にあるだけ全部を買い占めた。 普通ならば店の人も嫌がるだろうと思うけど、幸村君の御邸の人だとわかっていたようで。 あっさりかなりの数のお団子が買えた。 帰宅すると、幸村君がお団子と聞いて目を輝かせた。 「よし、食べよう!」 お妙さんがお茶を淹れてくれて、お団子を幸村君と食べた。 五月×日。晴れ。 佐助さんと柏餅を作った。 つぶ餡とこし餡とどっちにしようか?なんて佐助さんと考えていたけど。 ちょうど様子を見てきた幸村君に。 「迷うなら両方作ればいいと思う!」 と力いっぱい言われた。 佐助さんは陽気に笑った。 「旦那の腹に入ればどっちでもよくない?」 「まぁ幸村君だし。量があればいいと思います」 結局、こし餡にして手間をかけるのが面倒だったので、つぶ餡にした。 量を重視にしたつもりだけど。 佐助さんと幸村君と3人で柏餅を食べた。 15個ほど用意したけど、幸村君にしてみれば「量」って言う感じじゃないだろう。 軽く一人で10個食べていたから。 「・・・・・・」 「どうしたの?ちゃん。変な顔しちゃって」 読んでいたものを佐助さんに渡した。 「え?これ日記とかじゃないの?俺が見ても平気?」 私は頷く。 なんとなく力ない頷きだ。 「んじゃ、遠慮なく・・・・・へぇ。まめに書いているもんだね・・・・で?これがどうかした?」 「中身読んでなんか愕然としたんですよ」 「なんで?」 「・・・・・毎日幸村君と食べてばっかの自分に愕然として」 「あぁ・・・・それはねぇ。しょうがないよね」 佐助さんは苦笑する。 私は頭を抱える。 幸村君がやってくる。 「ー!さっき山縣殿に頂いたのだ!一緒に食べぬか!」 「「・・・・・」」 満面の笑み。 「じゃあ。お茶淹れていますね」 佐助さんが立ち上がる。 「ですよねー」 結局こうなるんだ。 「?」 佐助さんと二人して笑った。 幸村君はわかっていない様子だけど。まぁいいかって思えて。 幸村君とのこういう時間、悪くないんだよね。 せめて太らないように気をつけよう。 【一日一回、自分を振り返ろう。】 「なぁ、佐助」 「はい?なんすか?旦那」 「は・・・・何か悩み事でもあるのか?」 女中のお妙とどこかに言ってしまった。 その彼女の様子が気になるのか、幸村は饅頭を食べながら佐助に問うた。 「悩み事ですか?さぁ?俺は知りませんけど」 「女子は難しいからなぁ・・・・・けど、が悩んでいるのならばそれがし、力になりたいと思うのだ」 「カッコイイなぁ、旦那ってば」 佐助が笑ってお茶のお代わりをだす。 幸村は褒められたのが嬉しいのか、少しだけ頬を赤く染める。 「けど。饅頭を頬張りながら言うのはどうかなー」 「う、うるさいぞ、佐助!」 その食べてばかり。というのが恐らくの悩みなんじゃないのか? 先日読ませてもらった彼女の日記から推察して。 半分諦めている様子の。 女の子にとって体型維持は永遠の悩みだろう。 その辺、協力できるなら協力してやろう。 そう思う、佐助だった。 (多分、旦那は一生気づかないだろうしね) 10/07/07
19/12/27再UP
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