ドリーム小説
「もう〜幸村君…少しは加減してよー」

走り疲れて肩で息をしている

「なんの!まだまだ。も一緒に走ると言ったのであろう?」

「言った…けど、最初から私が、幸村君の速度に追いつけるわけ、ないでしょ」

は足が止まり、もう走れないと根を上げてしまっている。

「あと少しなのだぞ?」

「わか、って、いる、けど…はぁ…ダメ…休憩〜」

その場に座り込んでしまったに苦笑する幸村。

「仕方ないな」

幸村は座らず立ったまま。
吹く風が気持ちいいと頬を緩ませる。
普段から運動をあまりしないが、ある日幸村の鍛錬の一つ。
走り込みに一緒に行くと言い出した。
運動不足の解消と、食べてばかりの生活ではマズいと危機感を感じた為らしい。
一緒に鍛錬ができることに幸村は嬉しく思い、はりきってしまうのだが。
途中ではへばってしまう。

。そろそろ出発せぬか?」

「…無理〜…幸村君、先に行ってていいよ。私はもう少し休んでから行く…」

「それは」

心配になるじゃないか。
女子一人を置いて行くなど。
幸村は渋る。
いくらこの地が信玄が治める穏やかな地だとしても。

「じゃあ。俺が一緒にいますよ」

二人の様子を見に来たと言う佐助が現れる。

「佐助さーん!ちょうどいい所に!」

「いい所?」

幸村に気兼ねなく走ってもらおうと思っていた佐助に対し。
は佐助の登場を喜ぶ。
そして徐に佐助に両手を伸ばす。
なんだか意味もなくムッとしそうになった幸村。

「佐助さん。おんぶしてください〜」

「えー。急に何?」

「だって、もう疲れました。足が棒みたいで」

「旦那にもそう言えばいいのに。旦那も背負ってくれると思うけど?」

の前で呆れて腰に手を当て立っている佐助。
ぽかんと二人のやり取りを見ているだけの幸村。

「幸村君は厳しいもん」

「そうかな?ま、別にいいけどね。はい」

佐助はに背を向けしゃがむ。

「わーい。ありがとうございまーす!」

疲れたと言う割に元気よく佐助の背に乗る

「じゃ。旦那、先に行きますよー」

「佐助さん、ファイト!」

「ちょ!なんだ、それは!!」

「ハンデのある佐助さんに負けたら恥ずかしいぞ、幸村君」

「ぬ」

を背負い走りだした佐助の後を幸村は追いかけた。



***



「ねぇ、ちゃん。やっぱり旦那に頼めばよかったのに。旦那の鍛錬にもちょうどいいしさ」

「それって私が重石になるとか、重いからちょうどいいとか、と言うか、佐助さん。重いですか?私」

の拗ねたような物言いに佐助は小さく笑う。

「重くないよ。けどさー」

「えと、佐助さんが言いたいことはわかるけど…なんか無理」

「旦那はダメで俺はいいの?」

「佐助さん苛めないでよ〜」

「はいはい。ごめんね」

乙女心は難しいねと佐助は笑って走り続けた。



***



館に戻った幸村達。
は疲れたと畳の上で寝転んでいる。

「だらしがないぞ。は佐助に背負われていただけではないか」

「だーかーらー。帰りはそうだけど、前半はちゃんと走ったよ」

幸村君は煩い。
ぴしゃりとに言われて幸村は詰まる。

「はいはい。喧嘩しない。お疲れ様ってことで、団子を持ってきましたよ」

佐助が用意してくれた団子。
幸村はそれだけで口角を緩ませ、早々に団子に手を伸ばす。

「うん。美味い。なんだ?は食わぬのか?」

キョトンとを見つめる幸村。

「ここで食べたら、何のために走ったのかわからないのに〜」

盛大にため息を吐き、畳に顔を伏せてしまう。

「なんだ?」

意味がわからないと佐助に目で訴える幸村。
佐助は「女の子ですから」と苦笑するだけだ。

「折角のものなのに。勿体ないぞ」

「だって、あまり食べると太るもん!なのに、幸村君は沢山食べても太らないし〜」

「…太る?が?そうか?」

疑問の連続で幸村は首を傾げる。

「どの辺がそうなのだ?」

寝ているの頭からつま先までを目で追う幸村。
が言うほど、太っていないだろうにと。

「ゆ、幸村君!セクハラだよ、それは!!」

「は?」

顔を赤くし、起き上がる

「せくはら?」

「なんでもない…けど、太ってるもん。二の腕とか気になるし、足も…」

「そうか?太ってはおらぬよな?佐助」

「お、俺に振らないでくれます?旦那…女の子はそう言うところを気にしちゃうものなんですよ?」

「んー…そう言うものか?」

わからないと幸村は団子をもう一つ食べる。
食べながら、じっとの身体を見てしまう。
身体の作りは男女の差もあるから違うだろうとは幸村にもわかってはいるが。

「だから!まじまじ見るな!!」

「ぶっ!」

幸村の顔に座布団が投げつけられた。

「誰の所為でここまで気にすると思ってんのよ…つーか、太った姿見せたくないってのに…」

「な、なんだ?」

「知らない!幸村君のバーカ!」

は自室で休むとさっさと戻ってしまった。

「さ、佐助?それがし…何かしたのか?」

「あー…いや、旦那相手じゃ仕方ないかぁ…って話?旦那、本気で女の子の事を考えてみた方がいいよ」

今は良くても、後で後悔するよ。
などと佐助に苦言されてしまう。

「そう言われてもな…別に本当の事だと思うのだが…」

言うほどは太ってもいないから気にすることはないと思うのだが。
それよりも、一緒に甘味を食べられない方が幸村としてはつまらない。

「つまらぬなぁ…」





【身体のラインを見つめてた。】









バサユキへのイメージが酷いw
10/12/05
19/12/27再UP