ドリーム小説
俺の彼女、
もともとはさっぱりした性格だとは思っていた。
それは結構ありがたいと俺も思う。

高校生の時、周りの奴らには優等生の自分を見せていたけど。
には自然とそうでない、素の俺を出すことができていたから。
まぁ、出会いが最悪だったかもしれないが。
の飼い犬、テルに飛びつかれて涎をつけられたし・・・。
珊瑚礁に、アルバイト先の先輩達と来て、俺のウェイター姿も見られたし。
学校でその事を言えば。

「会員制の店にでもしやがれ!」

って啖呵を切られた。
俺の態度も悪かったんだけどさ。
周囲のお蔭もあって、俺はといい友人になれたと思う。

ま。そのさっぱり感が厄介な時もあった。
男ウケがいいんだ。
彼女にしたいとかって言うものではなく、友だちにすると最高。ッて奴。
アイツの周りには仲の良い男友達が多いんだ。

えーと、まずは自称親友の針谷だろ?
中学生の頃からだもんなー。恋愛感情がなかったつーのが俺から見てもおかしいくらい。

なくて良かったけどさ。

でも自称って言うだけあって、のちょっとしか変化に気付くもんな。
と俺がケンカをした時とか、悩んでいる時とか。

「何年とつるんでいると思ってんだよ。そのくらいわかるっての」

自慢げなその態度が腹立たしい・・・。
俺だってその辺進歩しているとは思うけど。
その針谷繋がりで、同じく中学時代からの付き合いっていう針谷のバンド仲間だろう。
俺は直接会った事はないけど。
よくライブの手伝いとかやらされているし。

んでケーキとか甘いものスキー仲間とかっていう志波。
海野の関係で、たまに話すことがあるらしい。
志波が女で相談できるのってアイツぐらいだろうし。
志波は志波でたまーに確信つくようなことを言うから怖い。
針谷との関係も、

「近すぎて気付かなかったのかもな」

とか言うし。
気付かなくて結構だ。

国に帰っちまったけど、クリスもマブダチとかって言ってた。
あぁ、それでもクリスはたまにメールを送ってくるらしいけど。
どんな話をしてるのかは、あまり教えてくれない。
大体、別れ際にアイツ・・・・。

「瑛クン、ちゃん泣かしたらアカンでー。そないなことしたら、ボクがお姫様攫ってまうよ?」

とか言いやがった。
実は針谷よりも厄介なんじゃないのか?
スキンシップとか言って、抱きつく姿も何度か見たし・・・。
運悪く隠れて(?)デートをしようとしていた、俺達が針谷とクリスに見つかった時。
針谷はまったく気付きもしなかったけど、クリスは全てお見通し。みたいな事を口にしていた。

ま、それでも、が俺を選んだわけだし?

とか余裕ぶってるけどさ。
実際、のそばにクリスよりも厄介な人がいる。
真咲さん。
のアルバイト先の先輩。羽ヶ崎のOBって言うし。
俺らよりも数歳年上で大人の余裕があるよなーって俺は思ってしまう。
俺、まだ車の免許ないし。
ある、ない。だけで大人だよなーって思う。
俺も早く免許を取りたい気もするけど・・・まだ先になりそうだ。

大学に入った今も、と仲の良い男友達ってのは他にもいる。
まぁ、友だちを作るな。なんていうわけに行かないし。
そんなことを目くじら立てるのも可笑しな話だし。
用は、俺がカッコつけたいだけなんだ。
余裕のある姿を見せてさ。

ただ。に言わせると。

「瑛の周りにも、可愛い子とか、綺麗な子いるでしょ?いつも囲まれているもんねー」

とか拗ねられた。
ヤバッ。
正直、そんな姿に「バカだなー」とか言いつつも、内心喜んでる俺。
可愛いとこあるよなーって。
まぁ、可愛いんだけど、実際。

「って、さっきから何?ブツブツ独り言?」

あ・・・。
目の前にいるのは俺の彼女、
待ち合わせ場所に、時間ピッタリにやってきた。
やってきたけど、俺の様子が可笑しいって思ったらしい。

「い、いや。なんでもない」

緊張しているなんて言えるわけがないし。
ん?何を緊張しているって?
それは、まぁーそのな・・・。

「んで?この後どうするの?私はバイトもないから時間を気にする事はないよ。瑛は?」

「あぁ。俺も平気。あ、えーと、そのさ・・・」

「なに?」

結局、俺が何を言いたいのかって話。
コイツの男友達のことを持ち出したりして。
別に浮気を疑っているとか、そんなんじゃないぞ?
ただ。
たださ・・・・その・・・・。

「ん」

後ろ手で隠していた。つもりだけど。花束を取り出した。

「・・・え?花?」

「やる。プレゼント」

「え?え?なんで?だって、誕生日まだだよ?記念日・・・とかないと思うけど」

わからないって顔だよな。
記念日?
いや、まったく記念日は関係ないし。
大体、はその手の事無関心というか、疎いし。
まぁ一日事に「今日は○○記念日だよね!」って言われるよりはいい。
あまりに無関心すぎると、俺の方が少し心配になるけど。

「でも、可愛い。ピンクのトルコギキョウだね」

花屋でバイトしているだけあるよな。
グリーンって奴とか、なんか他にも幾つか見繕ってもらった。
ピンク色中心のブーケってところかな。
お手ごろの値段だったし。

「気に入ったか?」

「うん。いいね。花束を貰うって滅多にないし。でも、本当どうしたの?」

は少し照れ臭いのか、ブーケで顔を隠す仕草を見せる。
あーあ・・・その仕草、可愛いって思う。
自分は女の子扱いをされないとか、似合わないとか良く言うけど。
はちゃんと女の子で、脆い部分もあって俺が守ってやりたいって思える大事な子だ。

「さっきも言ったけど、私の誕生日でもないし・・・・」

別にどうしたってわけじゃないんだ。

「ん。別に。たまにはいいよな。って思ったから」

理由なんてない。
そんな風にカッコつけちまったけど、内心喜んでもらえるか今の今までドキドキもんだよ。
でも、作るような理由がないのは確かだ。

「彼女にプレゼントするのに、理由なんかいらないだろ?」

「そ、そう?」

「そうなの。俺がプレゼントしたいなって思ったんだ」

自信たっぷりに言ってみる。

「もう〜なんかびっくりするじゃんかー」

「でも嬉しいだろ?」

「うん。嬉しい」

その顔を見れば安心する。
プレゼントして良かったってさ。
なんで、花。って言われると困るけどさ。
ただ気軽にプレゼントできるものって思ったとき、花がいいって思ったんだ。
今の季節、いっぱい色んな花があるし。
なんか、次も何かプレゼントしたいなって思った。
プレゼントするまで、あれこれ考えちゃったけどな。





つまりは、あれだ。





【花を贈るって勇気がいること。】











GS2の佐伯君。
09/08/14
19/12/27再UP